2025年2月 3日
花粉症とは、スギやヒノキなどの植物の花粉が原因となり、くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどのアレルギー症状を起こす病気です。厚生労働省による全国調査では、患者数は国民のおよそ20%と考えられています。
花粉が飛散する時期は花粉の種類によって異なりますが、スギ花粉は2~4月ころに飛散します。昼前後と夕方に多く飛散し、以下①~③のような天気になると特に多くなります。
花粉が体内に入ると体がそれを異物と認識し、この異物(抗原)に対する抗体を作ります。個人差はありますが、数年から数十年かけて花粉をくり返し浴び、抗体の量が増加すると、くしゃみや鼻水、目のかゆみや涙目などの症状が出現するようになります。
まだ花粉症になっていない方が、花粉をできるだけ避けることで、将来の発症を遅らせることも重要です。
花粉の重症度は、鼻づまり(口呼吸の回数)、鼻水をかむ回数、くしゃみの回数で診断されます。重症度は「最重症・重症・中等症・軽症」の4段階に分類されます。また、「くしゃみ鼻水がつらいタイプ」と「鼻づまりが強くなるタイプ」に分けられ、重症化することによって、以下のような支障が起こることが知られています。※鼻アレルギー診療ガイドライン参照
◆花粉を避ける
・顔にフィットするマスク、メガネをつけましょう。
・花粉飛散の多い昼前後と夕方の外出を控えましょう。
◆花粉を室内に持ち込まない
・ウール素材の衣服は避ける。なるべく肌の露出は控えましょう。
・帰宅時は衣服や髪をよく払ってから入室し、手洗い、うがい、洗顔をしましょう。
・換気は窓を開ける幅を狭くし、レースのカーテンで花粉の流入を減らしましょう。
・床掃除の励行。カーテンは定期的に洗濯しましょう。
・洗濯物や布団の外干しを控えましょう。
参考:「花粉症対策スギ花粉について日常生活でできること」環境省 厚生労働省
「的確な花粉症の治療のために」日本医科大学耳鼻咽喉科 大久保 公裕氏
(健康づくり推進課 長嶋 信子 2025.2月)