2025年1月 6日
夕方になると足が重くだるく感じる、むくみがひどいといった症状はありませんか。「むくみ」は日常的によく見られる症状ですが、生理的なむくみ以外にも、病気や服用している薬が原因の場合があります。
今回は、むくみのメカニズムと予防・解消のためのセルフケアについて、ご紹介します。
むくみは、体に余分な水分が溜まっている状態です。心臓から送り出された血液は、動脈を通って全身に送られ、静脈を通って心臓に戻ります。心臓から遠い位置にある足の血液は、心臓へ戻すためにそれなりの力が必要となります。心臓へ戻す際に血管へ負担がかかると、大量の水分を血管の外へ逃がすため、足のむくみが生じます。
大きく分けると、心配のない「むくみ」と病気による「むくみ」に分けられます。心配のない「むくみ」の場合は、夕方にむくみが現れ、翌朝には消失するもので、一過性です。原因としては、立ち仕事や座り仕事が多い、運動不足、極端なダイエット、塩分や水分のとりすぎなどが考えられます。
①1日の水分量を適正に
季節や生活環境にもよりますが、食事以外でとる水分は1日1リットルで十分と言われています。水分は一度にたくさんとるのではなく、こまめに少量ずつとるのが重要です。
②「かかと上げ下げ運動」をする
立った状態でも良いですが、つま先を床につけたまま、両足のかかとを上げ下げします。かかとを上げたときにふくらはぎの筋肉を使うため、血流が促されます。
1分間を1セットとして、1時間ごとに行うと効果的です。
③塩分やお酒をとりすぎない
塩分をとりすぎると、体の中の塩分濃度を下げようと、体内に水分を溜め込みやすくなります。また、お酒を飲むと喉が渇きいつも以上に水分を摂取しやすくなります。塩分は控えめに、お酒も適量にしましょう。
④寝るときは足をクッションで高くする
就寝時、足首の下にクッションなどを敷き、10cmほど高くなるようにして寝ると足にたまった血液が心臓に戻りやすくなります。
⑤リンパマッサージを行う
心臓に向かってむくんでいる部分を手でなぞるようにマッサージする。脚であれば、足先から太ももに向かってなぞるように、心臓から遠い部分から近い部分に向けて血液を流すようなイメージで行いましょう。
これらの予防・解消ケアをしてもむくみが解消しない場合や、動機・息切れ・体が疲れる・尿量が少ないなどの症状、足以外に顔や手にもむくみがあるときは、心臓、腎臓、肝臓などの病気が疑われます。このような場合には、早めに医療機関へ受診しましょう。
参考:へるすあっぷ21 2023.10
( 健康づくり推進部 菊地 香 2025.1)