2024年11月 1日
骨粗しょう症とは骨密度が減る、または骨の質が低下することで骨がもろくなり、骨折しやすくなる病気です。
骨粗しょう症は自覚症状がないまま、加齢とともに進行します。気づかないうちに骨粗しょう症になると骨折しやすくなり、高齢での骨折は寝たきりや認知症につながることがあります。
骨粗しょう症は予防ができる病気です。早期に丈夫な骨づくりをして予防しましょう!
体の中の骨は、常に古い骨を壊す作業(骨吸収)と新しい骨を作る作業(骨形成)の両方が繰り返されています。このバランスが崩れ、壊された骨量を十分に回復することができなくなると骨量が減り始め、進行すると骨粗しょう症が起こります。
骨は、成長期にカルシウムを蓄積し、女性は15~18歳ころ、男性は20歳前後に人生の最大の骨量に達し、その後は加齢とともに減少します。
また、骨量が減少する原因として、加齢以外にも以下のことにも影響を受けることが分かっています。
①カルシウムの摂取不足・・・骨の主成分の不足
②女性ホルモンの欠乏・・・閉経後は骨を作る作用が低下します。
③運動不足・・・骨を作る細胞の働きが活性化しません。
④ビタミンD不足・・・日光に当たる機会が不足すると、ビタミンDの合成が不足します。
⑤多量飲酒・・・利尿作用により、身体に吸収されたカルシウムが排泄される可能性があります。
⑥喫煙・・・胃腸の働きを抑え、カルシウムの吸収を妨げます。
骨の健康のためには、バランスのとれた食事と適度な運動が大切です。
①バランスのとれた食事
欠食すると体に必要なエネルギーや栄養素が不足してしまいます。主食(ごはん・パン・麺)・主菜(肉・魚・卵・大豆)・副菜(野菜・きのこ・海藻)がそろった食事をとるようにしましょう。また、骨を作るカルシウムの摂取と、カルシウムの吸収を促進するビタミンDの適切な補充により、骨量減少を抑えましょう。以下の食品を毎食1品加えるなどの工夫をしてみましょう。
★カルシウム:牛乳、豆腐、ひじき、小松菜など
★ビタミンD:鮭、しいたけ、卵黄など
②適度な運動
骨にかかる力が大きく、また繰り返しが多い運動ほど骨を強くすることがわかっています。無理に激しい運動をする必要はありません。できることを継続して行いましょう。
★有酸素運動:ウォーキング、ジョギング、なわとびなど
★筋力トレーニング:ダンベルなど道具を使った筋トレ、自分の体重を使って行う自重トレーニングなど
参考:骨粗鬆症財団(健康づくり推進部 田巻 望 2024.11)