2024年4月 3日
人には、一定の時間的なサイクルを持つ「体内時計」があります。体内時計によって、身体は活発に活動する時間や休息する時間がある程度決まっています。活動する時間に寝ていたり、休息する時間に食事や運動したりすることにより、体内時計にズレが生じ、心身に負担が掛かってしまいます。体内時計は、朝の日の光を浴びることや朝食等の摂食活動により調整されているため、適正な生体リズムを保つためには「睡眠」と「食事」の習慣を規則正しく送ることが重要です。
今回は体内時計を整えるための食生活についてご紹介します。
①朝食
起きてから「すぐ」が理想です。遅くとも2時間以内に食べることが望ましいとされています。朝食は、体内時計をリセットし、一日の生活リズムを整える役割があります。また、朝食からエネルギーをとることで、体温をあげたり、脳と体をしっかり目覚めさせたりすることができます。
②昼食
朝食をとってから5時間後が理想です。体内時計の働きにより、消化や吸収に関わる臓器は日中活発に活動します。その活動時間に食事をとることで、エネルギーを効率的に得ることができ、内臓への負担も少なくてすみます。
③夕食
朝食をとってから10時間、遅くとも12時間以内が理想です。夕食時刻が夜遅くになるほど、内臓の消化や吸収能力は落ちるため、内臓への負担が大きくなります。また、夜遅くの食事は、翌朝の食欲を減退させる恐れがあり、体内時計を合わせるための大事な朝食をとりにくくなってしまいます。
日常的に不規則な生活である交代勤務の場合、毎日決まった時刻に食事をとるということは難しいことが現状です。
生活スタイルに合わせながら、上記の食事のタイミングを意識するほか、下記のポイントも取り入れてみましょう。
①食事摂取時刻をなるべく一定にする
勤務実態に合わせて、なるべく日々の食事摂取時刻が大きく崩れないように、タイミングを考えることが大切です。日勤時の食生活パターン、夜勤時の食生活パターンなど、時刻を決めて食事を摂るようにしましょう。
②夜間の食事は内容に注意する
夜遅い時刻の食事は血糖値の上昇を引き起こしやすく、肥満や糖尿病の発症リスクを高めると言われています。おにぎりのみ、カップ麺のみなど主食のみを避け、魚や肉、卵などのたんぱく質を中心とした主菜と野菜を中心とした副菜をバランスよく摂るようにしましょう。
③欠食を避けてなるべく1日3食とる、もしくは分食する
1日あたりの食事回数が減ると、1回量が多くなる可能性があり、ドカ食いのようになったりすると体重増加を引き起こす可能性が高くなります。欠食が生じないように、夕食時に一部を摂り、夜遅い時間の食事は軽く済ませるような分食を取り入れてみましょう。
参考:厚生労働省e-ヘルスネット、NHK健康チャンネル
( 健康づくり推進部 田巻 望 2024.4)