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2023年9月 4日

健康トピックス

子宮頸がんについて

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 9月はがん征圧月間です。がんは、国民の2人に1人がかかると言われており、早期発見が重要です。早期発見により、生存率も上がります。近年では働きながら治療を進める両立支援も重要視されています。女性特有のがんの中で、子宮頸がんは発症年齢が比較的若いことで知られています。今回は、子宮頸がん、早期発見に重要な検診と、ヒトパピローマウイルス(以下、HPV)ワクチンについてお伝えします。

子宮頸がんとは

 子宮は、上部の袋状の「子宮体部」と、子宮の入口にあたる「子宮頸部」に分けられます。子宮頸がんとは、子宮頸部にできるがんのことです。(下図)
 子宮頸がんは、20代からかかる方が増加し、40代でピークを迎えます。子宮頸がんは、HPVの感染が関連しています。
 HPVは、子宮頸がんなどを引き起こすウイルスですが、HPV感染者のほとんどは、2~3年以内に感染が自然消失します。ごく一部で感染が持続し、数年~数10年の長い時間をかけて、前がん病変(異形成)を経て、子宮頸がんになります。
 前がん病変の時期には症状がなく、おりものや出血、痛みもありません。軽度の前がん病変の80%はがんに進展せず、一部は自然に消えてなくなります。

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子宮頸がん検診

 子宮頸がんは、早期に発見すれば比較的治療しやすく予後のよいがんですが、進行すると治療が難しいことから、早期発見が極めて重要です。そのためには、定期的ながん検診の受診が必要です。

応援通信20230900.png受診年齢:20歳以上
受診間隔:2年に1回
検診の内容:問診と視診、子宮頸部の細胞診と内診

応援通信20230901.png 検査の結果、「要精密検査」となった場合には、必ず精密検査を受けましょう。精密検査は、一般的には、コルポスコピーという検査を行います。コルポスコープと呼ばれる、膣拡大鏡を使い、子宮頸部を拡大して観察し、正常、異常、浸潤がんなどに分類します。そして、異常な部位が見つかれば、組織を一部採取し、悪性かどうかを診断します。
 その他、細胞診やHPV検査を組み合わせて行います。HPV検査は、子宮頸部から細胞を採取し、HPVに感染しているかどうかを調べる検査です。
 また、子宮頸がん予防にはHPVワクチンも有効です。令和4年4月から、対象年齢の方(小学校6年生から高校1年生の女子)への勧奨を再開しています。また、誕生日が1997年4月2日から2006年4月1日の女性で、過去にHPVワクチンの接種を合計3回受けていないという2つの条件を満たす場合には、令和7年3月までの間に公費で接種できます。
 子宮頸がんは前述のとおり、数年から数10年の長い時間をかけて、前がん病変を経て進行します。そのため、精密検査対象になった場合にも、大きな心配はせず、確実に精密検査を受診しましょう。

参考:がん情報サービスHP( 健康づくり推進部 菊地 香 2023.9)