2023年5月 8日
近年では、受動喫煙防止対策の強化や、2018年から5年連続でたばこが値上がりされるなど、たばこを取り巻く環境が変化しています。たばこには、紙たばこ・電子たばこ・加熱式たばこなど、いくつか種類がありますが、今回は使用者が増えている加熱式たばこについてご説明します。
加熱式たばことは、従来の紙巻たばこのように、たばこの葉に直接火をつけるのではなく、たばこの葉に熱を加えてニコチン等を含んだエアロゾル(霧状にする)を発生させる方法のたばこです。代表的な製品は「アイコス(IQOS)」や「グロー(glo)」「プルーム・テック(Ploom TECH)」などです。
加熱式たばこは、たばこの葉を加熱してエアロゾル(霧状)を吸い込みます。一見、水蒸気のようなものが発生していると思うかもしれませんが、気体と粒子物質が合わさったものです。
加熱式たばこは、紙巻たばこと同じようにニコチンや発がん性物質などが含まれています。一酸化炭素などの一部の有害物質は紙巻たばこよりも少ないと報告されていますが、ニコチンや発がん性物質は紙巻きたばことほぼ同量含まれているという報告もあります。
能動喫煙 (自分でたばこを吸うこと) |
受動喫煙 (たばこの煙を吸わされてしまうこと) |
三次喫煙 (服や部屋、身の回りの物などに付着しているたばこの有害物質を吸いこむこと) |
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・ニコチンの影響がある(強い依存性があり、自分だけで禁煙に取り組むことが難しい原因になります) ・脳卒中や心筋梗塞の危険がある(血管を収縮させて血液の流れを悪くし、繰り返されると心臓や血管に負担がかかります) |
・紙たばこと比べて一部の有害物質は少なくとも、ニコチンや発がん性物質が含まれているため、喫煙者だけでなく、周りの人の健康への悪影響が否定できないとされている | |||||||||||||||||||||||||
禁煙への近道には次の2つの方法があります。 禁煙に挑戦してみましょう。
① 禁煙補助剤を使用する
ニコチンパッチやニコチンガムなどの禁煙補助剤は薬局でも購入できます。
② 医療機関を活用する
日本では、加熱式たばこを使用している人も、要件を満たせば保険診療で禁煙治療を受けることができます。また、禁煙治療を受けるために病院へ行かなくても、スマホやタブレットを使い、自宅等で診療をうけることができる、オンライン禁煙診療もあります。 当会では、オンライン禁煙診療を行っております。ご興味のある方、禁煙希望される方は、当会のホームページをご覧ください。
(URL: https://www.niwell.or.jp/kinen.html)
また、禁煙の詳しい方法等は、禁煙の準備 e-ヘルスネット(厚生労働省)で検索してください。
参考:公衆衛生 2022.2 e-ヘルスネット(厚生労働省)
( 健康づくり推進部 横山 理恵 2023.5 )