2023年3月 1日
更年期は、乳児期・思春期と同じく、人生の中の一つの時期で、女性なら誰もが経験します。この時期を上手に乗り切るためには、更年期について知ることが大切です。今回は、更年期の症状や症状が起きる要因、更年期の乗り切り方について紹介します。
更年期は、生理がなくなる「閉経」を挟んで前後5年、合わせておよそ10年間を指します。閉経する時期は、日本人の場合はおおむね50歳前後ですが、人によって前後します。
更年期には「不定愁訴」と呼ばれるさまざまな症状が現れます。
※「不定愁訴」とは、何となく体調が悪くなったり、さまざまな症状を自覚するにもかかわらず、検査をしても異常がない状態をいいます。
さまざまな症状が現れる最大の要因は、卵巣の機能の低下による「女性ホルモン(エストロゲン)の減少」です。40代半~50代半ばにかけて、女性ホルモン(エストロゲン)の量が急激に下がり、体が変化についていけず、自律神経が乱れて不調が現れます。
加えて、「環境のストレス」や「性格や考え方」も更年期の症状を感じやすくしたり、症状を重くする要因となります。
①〈卵巣の機能の低下による女性ホルモン(エストロゲン)の減少〉
②〈性格や考え方によるストレス〉真面目で完璧主義・頑張り屋で責任感が強いなど、自分を追い詰めてしまう性格や考え方
③〈環境のストレス〉・職場での昇進や異動・親の介護・子どもの独立 など
不定愁訴
更年期の症状を和らげるためには、自律神経のバランスを整えることが大切です。また、無理をするとストレスがたまり、さらに体調を崩すこともあるため、自分を優しくいたわるよう意識しましょう。
・バランスの良い食事
・適度な運動
・質の良い睡眠をとる
・「100%で頑張らなければ」と考えていたことも「70%でよし」と考える。
・「楽しい」「心地よい」と思える、自分のための時間を持つ
※「今までどおりに仕事ができない」「朝起きるのがつらい」「家から一歩も出られない」など、日常生活に支障を来すような場合「更年期障害」という病名がつきます。更年期症状がつらい場合は、女性のヘルスケアに力を入れている専門医を受診することをすすめます。下記の協会のホームページで、専門医を検索することができます。
一般社団法人女性の健康とメノポーズ協会 新潟県の婦人科・更年期外来リスト
(meno-sg.net/speciallist/outpatient_list/15)
参考:きょうの健康 2020.8
(健康づくり推進課 古屋 郷子 2023.2)