健康診断・人間ドックネット予約

新潟ウェルネス - 健康診断と人間ドックの新潟県労働衛生医学協会

新着情報

2023年1月 5日

健康トピックス

フレイルを予防しましょう!

>>印刷用PDFファイル

 応援通信20230101.png「フレイル」という言葉を聞いたことがありますか?フレイルとは「老化に伴い、身体能力が低下し、健康障害を起こしやすくなった状態」です。健康な状態と要介護状態の中間点であり、日頃の生活習慣によっては健康な状態に戻る可能性と介護に移行する可能性があります。
 フレイルには身体的、精神的、社会的の3つがありますが、今回は身体的フレイルについてとその予防について紹介いたします。

身体的フレイル

 応援通信20230102.png身体的フレイルは、筋肉が減少するサルコペニア、運動器に障害が 起こるロコモティブシンドローム(以下、ロコモ)から引き起こされます。
 身体的フレイルは、肥満や運動不足でメタボリックシンドロームの人ダイエットや低栄養で痩せすぎている人がなりやすいと言われています。

①サルコペニア
 応援通信20230105.png筋肉量が減少していく、老化現象のことです。25~30歳ころから進行が始まり、生涯を通して進行します。立ち上がりや歩行がだんだんと億劫になり、放置すると歩行困難にもなってしまいます。頻繁につまずく等があると症状が進んでいる可能性があります。 サルコペニアは、ロコモに含まれる概念でもあります。

②ロコモティブシンドローム
 応援通信20230106.png骨や関節、筋肉、神経等の障害により移動機能が低下した状態のことです。ロコモは、サルコペニアと違い、筋肉だけなく全ての運動器の障害を示しています。原因としては、骨であれば骨粗しょう症や骨折、筋肉であればサルコペニアが該当します。 ロコモはフレイルを招く病態で、要介護のリスクが高い状態です。

身体的フレイルの予防

 応援通信20230108.png要介護にならず、健康な生活を維持するためには、日々の生活習慣で予防することが必要です。身体的フレイルに有効な予防方法は「食事」「運動」です。

①骨や筋肉を強くする食事をとりましょう!
 応援通信20230109.png骨を作るために必要なカルシウムを摂るようにしましょう。 また、カルシウムを効率よく吸収するために、キノコ(ビタミンD)、納豆(ビタミンK)、魚・肉・牛乳・大豆(タンパク質)、海藻・魚介(マグネシウム)、ほうれん草(葉酸)なども必要です。
 筋肉を強くするために必要なタンパク質を肉や魚、卵、乳製品、大豆製品 から摂るようにしましょう。また、エネルギー源となる、炭水化物や脂質も合わせて摂るようにしましょう。

応援通信20230110.png②レジスタンス運動を取り入れましょう!
 レジスタンス運動とは、筋肉に抵抗(レジスタンス)をかける動作を繰り返し行う運動です。サルコペニアやフレイルで低下する歩行能力の改善には、筋肉量を増大するレジスタンス運動が有効であると言われています。
 レジスタンス運動には、ダンベルやマシンなどの器具を用いて行う方法と、スクワットや腕立て伏せの応援通信20230111.pngように自体重を利用して行う方法があります。2、3日に1回程度(週当たり2~3回)、1日10~15回程度を1~3セット行うくらいの運動頻度が推奨されます。

参考:健康長寿ネット( 健康づくり推進部 田巻 望 2023.1)