新潟ウェルネス - 健康診断と人間ドックの新潟県労働衛生医学協会

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2022年12月 1日

健康トピックス

ノロウイルス感染症を予防しましょう

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 応援通信20221200.pngノロウイルスによる胃腸炎や食中毒は1年を通して発生していますが、特に冬季(11月~2月)に流行します。ノロウイルスは手指や食品を経由して、口から感染し、嘔吐、下痢、腹痛などをひき起こします。健康な方は軽症で回復しますが、子供や高齢者の方は症状が重くなったり、吐いたものを誤って気道に詰まらせて死亡することがあります。ノロウイルスは、感染力が強く、集団感染を起こしやすいため、各自注意が必要です。今回はノロウイルスの原因と感染対策についてご紹介します。

ノロウイルスの感染経路応援通信20221201.png

感染経路には主に人からの感染と食品からの感染があります。

応援通信20221202.png◆食品からの感染 

・ノロウイルスで汚染された食品(なま、不十分な加熱)
・感染している人が扱った食品

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◆人からの感染

・ノロウイルス感染者の嘔吐や便から人の手などを介しての二次感染
・家庭や施設内などでの飛沫などにより感染
・休息、睡眠などをとるときに活発に働く。

ノロウイルス感染症対策

応援通信20221204.png ノロウイルスにはワクチンがないため、ご家庭などでできる予防対策を徹底しましょう。

 

1.「手洗いをしっかり」行う
 食事前、トイレの後、調理前後は、石鹸でよく洗い、流水で十分に流しましょう。消毒用エタノールによる手指消毒は、石鹸と流水を用いた手洗いの代用にはなりませんが、 石鹸と流水による手洗いを行った後に使用すると手洗いの効果を高められます。

2.「人からの感染」を防ぐ
 家庭内や集団で生活している場所でノロウイルスが発生した場合、感染した人のふん便や嘔吐物からの二次感染や飛沫感染を予防する必要があります。

<感染者の吐物や便の処理のポイント>

 ①使い捨てのものを使用する(エプロンやマスク、手袋など)応援通信20221205.png
 ②消毒には次亜塩酸ナトリウムを使用する(市販の塩素系消毒剤を薄めて使用可能)
 ③速やかに処理をする(ノロウイルスは乾燥すると空気中に漂い、口から感染する可能性がある)
 ④十分に換気を行うこと(ウイルスが屋外に出ていくように空気の流れに注意をする)

応援通信20221206.png3.「食品からの感染」を防ぐ
 ①加熱して食べる食材は中心までしっかりと火を通しましょう
   二枚貝等ノロウイルス汚染のおそれのある食品の場合、ウイルスを死滅させるには、中心部が85~90℃で90秒間以上の加熱が必要とされています。
 ②調理器具や調理台は「消毒」していつも清潔に
  まな板、包丁、食器、ふきんなどは使用後すぐに洗いましょう。熱湯(85℃以上)で1分以上の加熱が有効です。

※感染が疑われる場合は、早めに医療機関(かかりつけ医等)へ相談しましょう。
また、脱水に注意し、水分と栄養補給を十分に行いましょう。

参考:厚生労働省HPノロウイルスに関するQ&A 首相官邸 ノロウイルス対策
( 健康づくり推進部 横山 理恵 2022.12 )