新潟ウェルネス - 健康診断と人間ドックの新潟県労働衛生医学協会

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2021年7月 3日

健康トピックス

新しい生活様式と熱中症予防について

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現在、新型コロナウィルス感染拡大を防ぐために、「新しい生活様式」を実行して、一人ひとりが感染防止対策を実践することが求められています。これから夏を迎え、熱中症が起こりやすい時期になりますので、「新しい生活様式」を取り入れた熱中症予防のポイントなどについてご紹介します。

新しい生活様式とは

厚生労働省が昨年公表した行動指針で、飛沫感染や接触感染、さらには近距離での会話への対策を、日常生活に取り入れた生活様式のことです。具体的には①身体的距離の確保、②マスクの着用、③手洗いの実施や、「3密(密集・密接・密閉)」を避ける等の感染対策を徹底して生活をしていく取り組みです。

「新しい生活様式」を取り入れた熱中症予防のポイント

「新しい生活様式」でも基本的な感染対策としてマスクの着用が求められています。しかし、マスクを着けると熱が逃げにくくなったり、気付かないうちに脱水になるなど、体温調節がしづらくなります。高温多湿といった環境下でのマスクの着用は、熱中症のリスクが高まるため以下の注意が必要です。

●マスクの着用について

(1)外で人と2m以上離れている時はマスクをはずす

(2)マスク着用時の注意点

  • 強い負荷の作業や運動は避ける。
  • のどが渇いていなくてもこまめに水分補給を心がける。

〈水分補給のポイント〉

  • 一日あたり1.2Lを目安に水分補給をする
  • 一時間ごとにコップ1杯の水を飲む
  • 入浴前後や起床後もまず水分補給をする
  • 大量に汗をかいた時は塩分も忘れずに補給する

●エアコン使用中もこまめに換気をしましょう

(1)窓とドアなど2か所を開ける
(2)扇風機や換気扇を併用する
(3)換気後は、エアコンの温度をこまめに再設定する
 一般的な家庭用エアコンは、室内の空気を循環させるだけで、換気は行っていません。
 新型コロナウィルス対策のためには、冷房時でも窓開放や、換気扇によって換気を行うことが必要です。換気により室内温度が高くなりやすいので、エアコンの設定温度を下げるなどの調整をしましょう。

●暑さを避けましょう

(1)涼しい服装を心がけ、日傘帽子を活用しましょう。
(2)少しでも体調が悪くなったら、涼しい場所へ移動しましょう。
(3)涼しい室内に入れなければ、外でも日陰に移動しましょう。
 少しでも体調に異変を感じたら、速やかに涼しい場所に移動することが、熱中症予防に有効です。一方で、人数制限等により屋内の店舗等にすぐに入ることができない場合もあります。
 その際は、屋外でも日陰や風通しの良い場所に移動しましょう。

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●暑さに備えた体づくりと日頃から体調管理をしましょう

(1)暑さに備え、暑くなり初めの時期から、無理のない範囲で適度に運動を
(「やや暑い環境」で「ややきつい」と感じる程度で毎日30分程度)
(2)毎朝など、定時の体温測定と健康チェック
(3)体調が悪い時は、無理せず自宅で静養する

参考:環境省 熱中症予防サイト
(健康づくり推進課 関口郷子 2021.7)