新潟ウェルネス - 健康診断と人間ドックの新潟県労働衛生医学協会

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2021年1月13日

健康トピックス

身体活動を増やす習慣づくり

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 健康を保つためには、身体活動を増やすことが効果的だといわれています。ジムに通ったり、スポーツをしたりするのもよいですが、実際には運動の時間を作ることが難しい人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、運動ではなく日常生活の中で活動量を増やすヒントをご紹介します。

新潟県の活動量の現状

 新潟県民の1日当たりの平均歩数は、20~64歳の男性で7029歩、女性で6186歩でした。
(全国平均:男性7224歩、女性6231歩)
健康を保つために1日8000歩必要といわれており、8000歩と比べると男女ともに1000歩程度少ない状況です。
※歩数は通勤、買い物、家事など1日の活動の歩数を合計したもので、どのくらい体を動かしているかの指標になります。

活動量不足の影響

1.生活習慣病になりやすくなる
 食べ物から摂取したエネルギーより消費したエネルギーが少ないと、使われなかったエネルギーは脂肪として体に蓄えられていきます。この状態が繰り返されることで肥満となります。肥満が原因となり糖尿病、高血圧、脂質異常症といった生活習慣病になるリスクが高くなります。
2.筋力やからだの機能を維持できなくなる
 体を動かす機会が少なくなることで、筋力の低下などにより足腰が衰え、自分で生活する機能が低下してしまうロコモティブシンドローム(運動器症候群)や認知症になるリスクが高くなります。

身体活動(生活活動)を増やすヒント

 身体活動とは、安静にしている状態より多くのエネルギーを消費する全ての動作のことをいいます。身体活動は、運動と運動以外の通勤や家事、余暇活動などで体を動かす身体活動(生活活動)にわけられます。運動以外の1日の消費エネルギーの半分以上を、基礎代謝が占めており、次に多いのが、運動以外の身体活動(生活活動)です。運動のように余暇時間に行う活動だけに限定されないため、運動以外の身体活動(生活活動)を増やすことがおすすめです。
生活活動を増やす目安は、今よりも10分多く体を動かすこと(歩数なら1000歩)です。

1.3階までは階段で上る、4階までは階段で下る
上りは3階まで、下りは4階までは階段を使うようにしましょう。そこから目的階まではエレベーターなどを使いましょう。慣れてきたら早足にすれば消費エネルギー量があがります。
2.車はなるべく使わない
通勤や買い物のとき、車を使わずに電車や自転車、徒歩で行くようにしましょう。車を使う場合は、入口から遠い駐車場に止めて、歩く距離を稼ぎましょう。
3.家の中やオフィス内を移動する
体を動かす距離や時間を稼ぎましょう。社内の人への連絡は、メールや電話でなく相手の元へ行って直接伝えましょう。階段を使ったり、遠くのトイレに行ったりしましょう。
4.便利な道具に頼らない
便利な道具を使わずに、体を動かしましょう。掃除機を使わず、モップや雑巾を使ってみたり、リモコンを使わず、テレビやエアコンを手で操作してみましょう。

万歩計や携帯電話の機能などを利用して、歩数を測ることをおすすめします。歩数を測ることで、どのくらい活動量を増やせたかなど具体的に知ることができ、やる気アップにもつながります。

参考:へるすあっぷ21 2019.10
(健康づくり推進課 関口 郷子 2021.1)