2020年1月10日
近ごろ、「減塩」という言葉をよく耳にしますが、「体にいいのは分かるけれど...どのように始めようか...」と躊躇されている方も多いのではないでしょうか。今回は、減塩がなぜ体によいのか、日常生活でどのように取り組むとよいのかをお伝えいたします。
減塩は、脳血管疾患、心臓病、腎機能障害、胃がん予防に効果があることがわかっています。
新潟県では、脳血管疾患と胃がんなどの悪性腫瘍の死亡率が高く、2017年の国の調査では、全国47都道府県中、どちらも第5位でした。
国の調査では、新潟市民は全国と比べ、味噌や塩鮭、干物など塩分の高い食品の購入が多いようです。新潟市の食塩摂取量調査では、新潟市民の塩分摂取量が、国の塩分摂取目標値を、男女ともに、2g以上、上回る数値でした(右表)。
脳血管疾患や胃がんの予防に、減塩は重要です。
野菜や果物に含まれる、カリウムには、体内の余分なナトリウム(食塩)を排泄する働きがあります。
※商品などの食料に含まれる塩分量は、「ナトリウム濃度×2.5」で計算できます。
野菜の摂取量の目安は、1日350gです。生野菜では両手3杯分、加熱した野菜では、片手3杯分が目安です。
果物の目安は、1日お椀1杯分です。果物に含まれる果糖は、摂りすぎると肥満や糖尿病の原因になりますので、目安を守って食べましょう。
カリウムの多い食品
大豆などの豆類、芋類、ほうれん草、トマト、アボカド、切り干し大根、きのこ類、海藻類、バナナ、キウイ、プルーン、グレープフルーツ など
※カリウムの摂取を制限されている方や服薬中の方は、医師の指示に従ってください。
参考:健康新潟21、平成27年・28年度新潟市健康・栄養調査
(健康づくり推進部 宗村 綾香 2020.1)