新潟ウェルネス - 健康診断と人間ドックの新潟県労働衛生医学協会

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2019年9月30日

健康トピックス

睡眠を見直しましょう

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 2017年の国の調査では、睡眠1.png成人の5人に1人が睡眠による休養が十分にとれていないと結果がでています。睡眠は心身の疲労を回復する働きがあります。このため、睡眠の時間が不足したり、睡眠の質が悪化すると、健康上の問題や生活への支障が起こることがしばしばです。
今回は睡眠不足が及ぼす影響と、快眠のポイントについてご紹介します。

睡眠不足が及ぼす影響について

 現代社会は、睡眠2.png交替勤務の増加、長時間通勤、インターネットやゲームをして夜型生活の増加など、睡眠や体内時計が乱れてしまう原因が生活のなかにたくさん潜んでいます。
 睡眠不足の状態は、全身の健康に深く関係しております。
 体の不調として、作業能力の低下・注意散漫・倦怠感・疲れやすさなどが起こります。例えば、車の運転や職場で何らかの機械を操作しているときに、反応が鈍くなったりすることで事故や怪我の危険が高まります。
 睡眠不足が長期にわたって続くと、肥満・糖尿病・高血圧・心筋梗塞・脳卒中などを発症するリスクが高まると考えられています。

快眠のポイントについて

 必要な睡眠時間に睡眠3.png個人差はありますが、おおよそ6時間から8時間未満といわれています。日中の活動や仕事に支障が起きない程度の睡眠を心がけましょう。睡眠時間とともに大切なのが、睡眠の質といわれています。良い睡眠のためのポイントについていくつか紹介します。

  1. 適度な運動をしましょう
     適度な運動習慣を身につけることで寝つきがよくなり、深い睡眠が得られるようになります。
    効果的なタイミングは就寝の3時間前くらいといわれています。運動によって脳の温度を一時的に上げて、温度が下がるときに眠くなるため、入眠しやすさや深い眠りにつながります。ただし、就寝直前の運動は身体を興奮させてしまうといわれていますので、禁物です。

  2. シャワーだけでなく、湯船にも浸かりましょう
     入浴は、運動と同様に就寝前に体温を一時的に上げる効果があります。効果的なタイミングは就寝の2~3時間前の入浴がおすすめです。38度のお湯で25~30分、40度のお湯で30分の半身浴、42度のお湯で5分の半身浴もおすすめです。

  3. 朝の太陽の光をしっかり浴びましょう
     人間の体内時計は25時間で、睡眠4.png太陽時計よりも1時間長いことが知られています。体内時計はこの1時間のずれを毎日調整しながら作動することが求められております。この調整に最も効果的なのは、朝の太陽の光を浴びることです。起床時にカーテンを開けて光を取り込むことをおすすめします。

  4. 朝食を摂り、規則正しい食事を心がけましょう
     朝ごはんを食べて、睡眠5.png胃を動かすことも、体内時計の調整に効果的です。なお、就寝に近い時間の夕食や夜食は消化活動が睡眠を妨げてしまうため控えましょう。

  5. 就寝前のアルコール、たばこ、そしてカフェインは控えましょう
     アルコール、たばこ、カフェインには覚醒作用があり、睡眠を浅くしてしまうことがあります。カフェインはコーヒー・紅茶・緑茶・チョコレートなどにも含まれています。就寝3~4時間前は控えましょう。

参考:平成29年国民健康・栄養調査、厚生労働省生活習慣病予防のための健康情報サイト
健康づくりのための睡眠指針2014
(健康づくり推進部 横山 理恵 2019.10)