2019年4月13日
腰痛は、多くの人が経験する症状です。特に、働く人たちが就業中に腰痛を感じるケースがとても多く、平成29年の業務上疾病発生状況(厚生労働省調査)によると、腰痛が最も多く、約6割にあたる5,051件の発生があります。職場における腰痛は、特定の業種に限らず、多くの業種および作業においてみられます。今回は、職場でできる腰痛予防をご紹介します。
職場での腰痛発症は、単独の要因だけが関与することは稀で、いくつかの要因が複合的に関与しています。
姿勢・動作要因
環境要因
個人的要因
心理・社会的要因
国は、『職場における腰痛予防対策指針』を公表し、この中で3管理(作業管理、作業環境管理、健康管理)と労働衛生教育の実施を提唱しています。 厚生労働省のHP にも公表されておりますので参考にしてください。
① 作業管理:腰部に負担の少ない作業方法や姿勢
内容物の表示、自動化・省力化、作業標準・マニュアルの作成、作業しやすい服装など
② 作業環境管理:腰痛の誘因となる作業環境の見直し
温度、照明、作業床面の整備、作業空間の確保、振動を軽減するための工夫など
③ 健康管理: 腰痛の早期発見と適正な事後措置
腰痛健康診断の実施、健康診断結果に基づく事後措置、腰痛予防体操
④ 労働衛生教育: 発生要因、低減措置などの教育
腰部に著しく負担のかかる作業(重量物取り扱い作業、介護・看護作業など)従事者は定期的に教育を実施。
参考:厚生労働省HP『職場における腰痛予防対策指針』( 健康づくり推進部 鈴木 沙織 2019. 4)