新潟ウェルネス - 健康診断と人間ドックの新潟県労働衛生医学協会

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2018年10月29日

健康トピックス

がんについて

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がんは死亡原因の第1位で、およそ3人に1人ががんで命を落としています。また、およそ2人に1人が生涯で1度はがんになるといわれ、がんは私たちにとって身近な病気です。今回は、がんにかからないために、今から出来ることについてお話します。

がんの部位別死亡数

2017年の死亡数が多い部位は

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男女ともに、膵臓がんが増加していますが、胃がんが減少傾向にあります。女性の乳がんは年々増加しています。

がんの部位別罹患数

2014年の罹患率が多い部位は

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男性特有の前立腺がん、女性特有の乳がん・子宮がんの罹患数が高いことが特徴と言えます。

がん予防法

国立がんセンターを始めとする研究グループの提言による「日本人のためのがん予防法」によれば、予防にとって重要な「禁煙」「節酒」「食生活」「身体活動」「適正体重の維持」、そして「感染」の6つの要因が挙げられています。
ここでは感染以外の日頃の生活環境に関わる5つの要因について紹介します。

(1)禁煙する、他人のたばこの煙を避ける
たばこを吸う人だけでなく、受動喫煙でもがんになるリスクが高くなります

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(2)節酒する
適量は、1日当たりアルコール量に換算して男性は約20g(日本酒1合、ビール500mlに相当)、女性はその半分の約10gです。普段の飲酒は適量内にとどめましょう。

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(3)食生活を見直す

  1. 減塩する
    食塩は1日当たり男性8g未満、女性7g未満に控えましょう。
  2. 野菜と果物をとる
    1日の目安量は、野菜350g(生であれば両手3杯分、加熱したものであれば片手3杯分)、果物200g(お椀におさまる量)です。
  3. 熱い飲み物や食べ物は冷ましてから
    飲食物を熱い状態でとることが食道の炎症やがんを引き起こす可能性があります。

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(4)身体を動かす
推奨される身体活動量は、18歳から64歳は「歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を毎日60分+息がはずみ、汗をかく程度の運動を毎週60分」、65歳以上は「強度を問わず、身体活動を毎日40分」です。

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(5)適正体重を維持する
男女とも、がんを含むすべての原因による死亡リスクは、太りすぎでも痩せすぎでも高くなります。肥満度の指標であるBMI値=体重kg÷(身長m×身長m)が22になるときの体重が標準体重で、最も病気になりにくい状態であるとされています。

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※多くのがんは早期発見により治癒可能です。定期的にがん検診を受けましょう。

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参考:国立がん研究センターがん情報サービス
「科学的根拠に基づくがん予防 がんになるリスクを減らすために」
「がん登録・統計」
健康日本21
健康づくりのための身体活動基準2013
平成29年度人口動態統計(確定数)

( 健康づくり推進部 丸山 要子 2018.11)

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