2018年3月 5日
骨粗しょう症とは、カルシウムが溶け出して骨塩の量(骨量)が減少し、骨がスカスカになってもろくなる病気です。そのため、ちょっとした転倒でも骨折をするようになってしまいます。今回は、骨粗しょう症の原因と予防のための生活習慣について、ご紹介します。
骨は新陳代謝によって常に作り替えられています。破骨細胞が古くなった骨を壊し、一方、骨芽細胞が新しい骨を作ります。両方のバランスが崩れ、破骨細胞の働きが骨芽細胞の働きを上回ると骨量が減少して骨がスカスカになります。
骨を建物の構造にたとえると、コンクリートに相当するのがカルシウムなどのミネラル類で、鉄筋に相当するのがコラーゲンなどのたんぱく質です。この鉄筋に相当する部分の強さなどが骨質にあたります。
(1)加齢による変化
加齢により、カルシウムなど骨を丈夫にする栄養素の吸収が低下します。腸で吸収されるカルシウムの量が減ると、骨がもろくなります。
(2)女性ホルモンの分泌低下
女性ホルモンには、骨量を増やす作用があり、閉経後は女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量が急激に低下し、古い骨の破壊が進み、骨量が減少します。
(3)運動不足
運動不足だと骨の新陳代謝が低下して、丈夫な骨が作られなくなります。また、骨はある程度の負荷をかけないと弱くなるという性質があります。
(4)喫煙、過度の飲酒をする人
喫煙は、エストロゲンの分泌を低下させるので、骨量が低下します。また、過度の飲酒は骨芽細胞の働きを妨げます。
(1)運動で骨を守る
骨を強くするためには、少しきついと感じる程度の骨への衝撃や強めの負荷がかかる運動を行います。
(2)骨を作る食事
(3)定期的な検査
骨粗しょう症の検査は、エックス線を利用して骨密度を測定する方法と、かかとの骨に超音波を当てて骨密度を測定する方法があります。女性は閉経を迎えたら1年または数年に1回は検査を受けましょう。男性も運動不足や喫煙、過度の飲酒等の心当たりがある方は検査を受けましょう。
参考: きょうの健康2017年3月号
(健康づくり推進部 菊池 香 2018.3)