2017年8月31日
現在、日本人は一生のうちに2人に1人はがんにかかるといわれており、がんはすべての人にとって身近な病気です。今月は生活習慣と密接な関係のあるがんについてのお話です。
死亡原因の第1位はがんで、総死亡の約3割を占めています。近年では生活習慣の欧米化に伴い、今までそれぞれ第1位であった男性の胃がん、女性の子宮がんに代わり、男性は肺がん、女性は大腸がんとなっています。
意外と知らない方も多いようですが、実はがんは予防可能な病気です。もちろん全てを予防できるわけではありませんが、生活習慣を見直すことでがんになる確率を低下させることができます。
がんの予防方法について紹介します。
1.禁煙
喫煙することでがんにかかる危険性が確実に高まり、肺がんだけでなく、胃・大腸・すい臓がんなど様々ながんと関連しています。喫煙している方は禁煙を目指し、喫煙していない方はたばこの煙を避けるように努めましょう。
2.節度のある飲酒
過度の飲酒により男性は大腸がんなど、女性は乳がんなどになる危険性が高まります。
飲酒の適量は、男性では日本酒1合、ビール500mL、ウイスキーダブル1杯です。女性はそれぞれ男性の半量です。
3.バランスの良い食事
塩分の多い食事を摂ることで胃がんになる危険性が高まります。塩分摂取量は男性8g未満、女性7g未満が目標です。また、野菜・果物を多く食べること、熱い食事や飲み物は冷まして食べること、加工肉(ハム・ソーセージ)と赤肉(牛・豚・羊)は食べ過ぎないこと(500g/週以内)を心がけましょう。
4.体を動かす
日常生活で体を動かすことは、がんの危険性を減らす効果があると言われています。目標としては歩行またはそれ以上の身体活動を毎日60分行うこと、それが難しい方は、現在よりも10分でも多く歩くよう心がけましょう。
5.適正体重の維持
太りすぎ、痩せすぎの方はともにがんのリスクが高まります。体重と身長のバランスを表すBMIで男性は21~27kg/㎡、女性は21~25kg/㎡が目標とされています。まずは自分の体重からBMIを確認しましょう。BMIは「体重kg÷(身長m)²」で計算します。
6.感染対策
ウイルス、細菌が原因で発症するがんも少なくありません。肝炎ウイルス、ピロリ菌検査を受け、陽性なら適切な処置を受けることが、肝がん・胃がんの予防に効果的です。
会社の健康診断時に、個人オプション検査としてウイルス・細菌検査を追加することもできますので、お気軽にご相談ください。
>>個人オプション検査のご案内はこちら
参考:厚生労働省HP、国立がん研究センターHP
( 健康づくり推進部 横山 理恵 2017.9)