2017年5月10日
糖尿病の患者数は、生活習慣と社会環境の変化に伴って急激に増加しています。糖尿病予防のためには、食事、運動などに注意するとともに、肥満対策も必要です。今回は、糖尿病の予防とともに、健康な方にも活用していただきたい健康食「食べる順番療法」についてご紹介します。
私たちは食事をすると誰でも血糖値は上がりますが、食後の血糖値が高い状態が続くと、動脈硬化をすすめ脳梗塞や心筋梗塞のリスクを高めます。さらに血糖の上がり下がり、つまり変動幅が大きいと動脈硬化をすすめ認知症も進行することが明らかになってきました。
空腹時血糖やHbA1cを基準値内にコントロールするだけでなく、食後の血糖値をできるだけ上げないようにすることが、糖尿病の方だけでなく、健康な方にとっても重要なことです。
食後の血糖値を上げない食べ方のポイントは、食物繊維の豊富な野菜類を最初にとり、次にたんぱく質のおかずを食べ、炭水化物を最後にゆっくりよく噛んで食べることです。
(1)食物繊維が豊富な食材を使いましょう。
食物繊維には食後の高血糖を防ぐだけでなく、満腹感を感じたり、腸内環境を改善するなどの効果もあります。
・食物繊維の多いもの:野菜類、海草類、きのこ類、乾物、こんにゃくなど
(2)歯ごたえのある食材をよくかんで食べ、
調理法を工夫しましょう。
参考:元祖「食べ順」大阪府立大学教授 今井 佐恵子 著
厚生労働省HP 一般社団法人スローカロリー研究会HP
( 健康づくり推進部 長嶋 信子 2017.5)