最初は「がん発見率」です。
当会の人間ドックでは、2022年度、合計「198」のがんを発見しました。
その内訳を男女別に円グラフにしました。男性の1位は大腸がんで、次いで胃がんが多いです。女性の1位は乳がんで、女性で発見されたがんの4割近くを乳がんが占めています。
この件数は、受診後のフォローにより把握した数値で、精密検査を受けていただいた方だけの集計です。
●「確かな安心のために」2023年度版より
全国的にも珍しく新潟県内初となる、腎臓病の早期発見につながる精度向上を目的とした「尿中アルブミン検査」を令和5年度の人間ドックから基本項目に導入することといたしました。
●「確かな安心のために」2023年度版より
当会の人間ドックでは「尿中アルブミン」以外にも精度を上げるための多くの検査項目を無料で実施しております。
●「確かな安心のために」2022年度版より
県内初の新オプションです。超悪玉コレステロール(sdLDL-C)をオプション検査として取り入れるのは、県内の健診機関では当会が初めてです。動脈硬化のリスク管理にお役立ていただきたいと思います。
心筋梗塞や脳梗塞の原因となる動脈硬化を防ぐには、バランスの良い食事・禁煙・減量など、生活習慣を見直すことも大切です。定期的に検査を受け、精密検査が必要とされましたら、放置せずに必ず受診しましょう。
●「確かな安心のために」2019年度版より
人間ドック・健康診断の「受診」が健康づくりのスタートですので、結果を活かして具体的に健康づくりに取り組んでいくことが重要です。
グラフに示す通り、連続して精密検査が必要と判定された方のがんの発見率が高いことがわかってきました。
もし疾患があった場合に、精密検査を受診しないでいるうちに病状が進行してしまう恐れがあるため、精密検査が必要と判定されたら、放置することなく、早めに精密検査を受診することが、まずは最も重要なことです。
当会では、実施している企業の健康診断で行うがん検診後のフォローアップとして、受診の3か月後にお一人おひとりに文書をお送りして、受診勧奨を行っています。
この取り組みの成果を集計したところ、「精検受診率」が年々アップしており、早めに精密検査を受診いただくきっかけとなっているようです。
「がん発見率」の向上の成果も見られ、精密検査を早めにご受診いただくことでがんの早期発見・早期治療に繋がっています。
●「確かな安心のために」2021年度版より
緊急事態宣言時の2020年5月に受診された方について、検査値を前年と比較してみました。
多くの項目で、数値の上昇が確認されています。
●「確かな安心のために」2020年度版より
アルコールではなく、食べすぎや運動不足が原因の脂肪肝が増えていて、血液検査に表れにくいとされています。
脂肪肝患者の4人に1人が肝炎を併発し、そのうち25%が肝硬変に進行し、さらにその25%に肝臓がんが発生するとの研究もあります。
この「隠れ脂肪肝」を発見するために、血液項目「FIB4-インデックス」を無料の基本項目へ、独自に導入いたしました。
●「確かな安心のために」2020年度版より
糖尿病有病者と糖尿病予備群は合わせて約2,000万人いるといわれています。(国民健康栄養調査) 当会ドックの結果からでは、54%の方に所見がみとめられます。
最近の研究で、普段は正常な血糖値でも、食後の短時間に急激に血糖値があがるという現象が分かってきました。
急激な上昇することにより、血管を傷つけ、動脈硬化が進行し、やがて、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こすと言われています。
この「血糖値スパイク」を見逃さないために、今回導入した「血糖モニター24時間」は、専用測定器を腕につけて、2週間にわたって測定します。
血糖の変動を「点」ではなく「線」で把握できる検査です。
●「確かな安心のために」2019年度版より
当会の人間ドックから具体的な生活習慣の改善に繋がった研究成果についてです。
2016年よりドック標準項目として導入した「推定塩分摂取量」は、当会だけの独自項目です。
塩分摂取に関する問診を集計したところ、「漬物を1日2回以上とる」方の割合が低下し、検査結果の説明や、ドック当日の栄養指導により、減塩に対する意識変化に繋がった成果が見られました。
男女別の塩分摂取量の集計では、平均値が年々低下しており、食習慣を改善したことで、塩分摂取量の改善に繋がるという成果が出ています。