2022年6月 1日
◎腸内環境は免疫力だけでなく、全身の健康に影響を与えると言われています。 脳腸相関といわれるように、おなかの調子は精神の状態にも影響します。ストレスを受けるとおなかが痛くなったり、不安が続くとトイレに行きたくなります。また、脳で感じる食欲には消化管から出るホルモンが影響し、腸の状態が脳の機能に影響を及ぼすことも認められています。体調を整える工夫の一つとして、腸の調子を整える食事についてご紹介します。
① 「塩分」「砂糖」「油」をとりすぎない
食べ物は胃や十二指腸、小腸で消化・吸収され、消化しきれな かった食ベカスが大腸へ送られます。それが腸内細菌の餌になります。腸内の悪玉菌の大好物は、たんぱく質や脂肪を多く含む食品です。これらは腸内細菌によって利用され、脂肪を分解するために必要な胆汁酸を発がん促進物質に換えてしまうと言われています。ハンバーガーなどの高脂肪食は悪玉菌が好む典型的な食べ物といえます。
② 食物繊維を多くとりましょう
食物繊維は腸内細菌の善玉菌の餌になる食品ですので、 大豆・大豆製品、海藻、果物などの食物繊維を多く含む食品を 毎日とるようにしましょう。また、食物繊維を多くとる工夫として「主食」を見直してみませんか。例えば、発芽玄米や雑穀を混ぜて炊いたご飯、全粒粉を使ったパンなどを食べる回数を今より増やすことです。「おかず」だけではなく「主食」からも食物繊維をとる工夫をしてみましょう。
③ 発酵食品を意識してとりましょう
日本人の腸内環境は、発酵食品に良い影響を受けていると言われています。ヨーグルトや漬物、納豆などの発酵食品は安心安全な食べ物のひとつ ですので、毎朝食べるなど、継続して食べることを意識しましょう。
④ 規則正しい生活習慣を心がけましょう
朝、早めに起きて朝ごはんをしっかり食べ、その後トイレに行く習慣をつくり、生活 のリズムを作って生活することが大事です。食生活やライフスタイルを見直してみませんか。
◎水に流す前に、自分のウンチをよく見て、においも確認しましょう
◆よいウンチは以下の①~⑦と言われています◆
① 毎日出る ② 強く息まずに自然にストーンと出る ③ 色は黄色から黄色がかった褐色 ④ バナナ2、3本分の体積 ⑤ 臭うけれど、きつい臭さではない ⑥ バナナ状から練り 歯磨き状くらいの固さ ⑦便器に落ちると水中でぱっとほぐれて水に浮く
参考:●YouTube 腸活オンラインセミナー2021.11.3
「大腸ケアで免疫力アップ 心と体を若返らせる」
京都府立医大 教授 内藤裕二
●べんの博士のウンチ講座
一般財団法人辨野腸内フローラ研究所 理事長 辨野義己
(健康づくり推進課 長嶋 信子 2022.6月)