2018年9月12日
この度は、第59回日本人間ドック学会学術大会の開催にあたり、格別のご高配を賜り誠にありがとうございました。
本学術大会は「人が『人らしく』生きるために−健康長寿に寄与できる人間ドックを目指して−」をテーマに、新潟県で初めて開催いたしました。このテーマに至った理由は、約10年前に新潟大学を去る直前に血管再生治療を担当しておりました際に出会った多くの患者さんを診ての経験からでした。脳梗塞、心筋梗塞を患い、閉塞性動脈硬化症のために下肢の痛みや難治性潰瘍を抱えている人ばかりで、彼らの状況を考えたとき、動脈硬化が進行する前に治療が適切に始まっていたら、もっと違った人生があったろうにと思っていたからです。その思いを表現したものが、このテーマでありました。予防医学が目指す大きな目標の一つは、老後も幸せな生活が出来る事と思っております。我々、健診機関が国民の健康の為に、総力を結集し、病の早期発見、早期治療に結びつける事が出来れば、必ずや、国民全員が幸せな老後を迎える事が出来るのではないか、その想いが中心にありました。
本学術大会は、医師や看護ならびに医療技術職にとどまらず多くの事務職の方々も参加される学会でありますので、多様な職種の方々にとって有意義な会となることを心掛けて開催いたしました。10の主要講演を始めとして、シンポジウム21題、一般口頭発表384題、ポスター発表89題、国際演題9題と多くの方にご講演いただくとともに、協賛企業の皆様より22題のランチョンセミナーと87の展示ブースを設けていただき、おかげさまで、学術大会4,500名、市民公開講座600名の皆様の参加をもって盛会にて終了することができました。ご協力いただきましたすべての会員の皆様にお礼を申し上げますとともに、開催に際してご協賛をいただきました皆様にも、厚く御礼申し上げます。
最後になりましたが、参加された皆様方の益々のご活躍とご健勝を祈念申し上げ、大会終了のご挨拶とさせて頂きます。
第59回日本人間ドック学会学術大会
大会長 加藤 公則